生活の一部にすることで、さまざまな効果が見込めるヨガ。最近ではオンライン教室も増えたことで、おうちでもヨガをしやすく、誰でも気軽に楽しめる環境が整いました。そこで、ヨガインストラクターとして活躍する梅澤 友里香さんにヨガのメリットをお伺いし、継続のヒントについて考えてみました。
ヨガの大きなテーマは“自分と向き合うこと”です。毎朝ヨガのポーズをすることで、自分のカラダができること、できないことが見えてきます。心の状態も「今日は調子がいい」「今日は気分がのらない」と良し悪しがわかるようになります。
この内観を毎日繰り返すことで、自然とカラダのバランスが調整されていく。これが健康と大きく関係してきます。
たとえばヨガのポーズをとるためには“必要な筋力”があります。その動きを続けていくとカラダのバランスをとるための筋肉がつきますし、できないポーズをできるようになるために筋力をつけるモチベーションを得ることもあります。私自身、できないポーズをできるようにするためにかなり筋トレを頑張った時期もありました。
その中で重要だと感じているのが継続すること。つまり“習慣化”です。ダイエットも筋トレも短期間でなんとかしようとすると、結果を得たとしてもその効果は短くなりがちです。すぐ元に戻ってしまったり、リバウンドしてしまったり…。でも長年やり続けて、習慣化しているものはそれだけ元に戻りにくいもの。だから「いい習慣をなるべく長く続ける」ことが大切です。
「楽しさを見出すこと」ですね。
ひとことでいうと「変化を感じること」です。
ヨガは頑張りすぎないことも大事にしていますが、それでもやっぱりできなかったポーズができるようになると楽しいです。ある日、ふとそのポーズができるようになるんですよね。そうすると「何が良かったんだろう?」と考えるんです。
その日の体調なのか、食生活を改善したからなのか、筋トレを頑張ったからなのか。変化がわかると、その原因を知りたくなりますし、もっと良くなりたいと欲も出ます。その結果「じゃあ、これをもっと続けてみよう」と習慣化につながります。
お話しした通り、ヨガは自分との向き合いがテーマです。感覚が研ぎ澄まされていくことで、小さな変化にも気づきやすくなるので、それも手助けになります。ヨガはポーズができるようになることが絶対ではないですが、ひとつの指標にはなるのかなと思います。
私が大事だと思っているのは、自分で自分を支えられている状態です。フラフラしたり、崩れたりせず自分のカラダにコントロールがきいていること。ヨガのポーズは「自分を自分でしっかり支えられているかどうか」が見えるものです。ヨガにおいて筋肉をつけることが、目的ではないですが、“支える”ための筋肉という意味ではとても重要です。
しなやかさで考えると、筋肉を「鍛える」と「緩める」をセットでやることがポイントです。それらが兼ね備えられていて、初心者の方でもトライしやすいのが「三日月のポーズ」です。基本の三日月のポーズから、ねじりを加えたポーズへと動いていくことをセットでやるのがおすすめです。
また、筋肉をつけるためだけに筋トレだけするのではなく、食事や睡眠とトータルのバランスが整っていることも大切。筋肉といえばたんぱく質を思い浮かべる方が多いと思いますが、たんぱく質はもちろん、そのほかの栄養全般に気を配ることを意識していただきたいですね。
ヨガなどの運動を始める人は、何かしら変わりたいという気持ちがあると思います。その変化のスピードを速めたいのであれば、絶対にはずせないのが効率性です。
運動後にたんぱく質を摂ると、筋肉づくりに良いとされていますよね。私はシェイカーで運動後にプロテインをゴクゴク飲んでいますが、とても手軽です。やらないよりはやったほうがいいですし、かつそこまでの手間はナシ…となれば「ヨガのあとはプロテイン」は習慣にしてしまったほうがトータルで考えて楽なのではないかと思います。
“体も心も不調がなく、満たされている感覚がある状態“ですね。体に怪我や病気などの不調がないことはもちろん、気持ちの面も安定していること。体が健康でもずっと不安や悩みを抱え続けていたら、それは健康とはいえないと思います。
そしてお話させていただいたように、このふたつを整えてくれるのがヨガです。これからヨガを始めてみようという人は、やり続けることで少しずつ変化を得るようになるので、ぜひそれを楽しんでいただければと思います。