Stay Active@Home SPECIAL INTERVIEW Vol.6
アスリートやトレーナーなどさまざまな分野で活躍するスペシャリストから“カラダづくりのヒント”を学ぶ“Stay Active@Home”。第六回のゲストを飾るのは、世界が注目するヨガ世界チャンピオン・三和由香利さん。三和さんが考える“健康なカラダ”の定義とは…?
2011年、ヨガの世界大会「International Yoga Asana Championship」にて日本人初となる世界チャンピオンに輝いた、ヨガのスペシャリスト・三和由香利(みわ・ゆかり)さん。ヨガレッスンとデモンストレーションのワールドツアーを開催し、日本全国でもイベントを行うなど幅広く活躍する三和さんの強みは、なんといってもその驚異的な柔軟性。世界を驚愕させたしなやかなカラダはどのようにつくられているのか、その秘密に迫ります。
ヨガとの出会いで学んだ
“カラダと向き合う”ということ
――三和さんがヨガをはじめたのはいつですか?また、そのきっかけは?
(三和)2005年、25歳のときですね。ダンスの指導法を学ぶために渡ったロサンゼルスで、たまたま出会ったのがホットヨガでした。それまでの私はダンスのように“カラダを使って表現する”ことばかりやってきたので、“カラダと向き合う”ヨガはすごく新鮮に感じましたね。
(三和)3分間で規定の5ポーズとオプショナルポーズの2ポーズ、計7ポーズを行い、その精度とタイムを競う大会です。ポーズの正確性や安定性、左右のバランスなど細かく評価されます。自分の呼吸をベースに体内時計で3分、無音の中で行うので、普段の感覚とは精神状態も変わり、ステージ上では緊張から震えることもあります。
大会は、私にとっては学びの場でありエンターテインメントでした。世界各国の人とコミュニケーションを図ったり、ポーズを教えあう交流が生まれたり…。決して“ライバル”という雰囲気ではなくて、お互いを称えあってヨガを高めあうという空気がありましたね。人のポーズを見て学んだり、応援したり、それぞれがマインドフルネス、ヨガの楽しみ方ってひとつじゃないんですよ。
(三和)小学生時代から10年近く新体操をやっていたんですが、その後長いブランクがありました。
ヨガを始め、全身を整える事によりまた柔軟性を養うことができたんです。
――三和さんのInstagramにも登場する“しなやか筋”という言葉。三和さんの考える理想の“しなやか筋”って?
(三和)ヨガのポーズによって養える、バランスよく柔軟性も伴ったしなやかな筋肉を総称したのが“しなやか筋”です。そのうえで、左右のバランスや呼吸のバランスなどが取れているのが理想ですね。たとえば、筋肉ばかりを使っていると、筋力はあるけれど柔軟性に欠けてしまう。逆に柔軟ばかりを取り入れていると、今度は支える力が足りず思うように締まらなくなってしまう。全体のバランスが整っていることが大切です。
(三和)実はあまりストイックなタイプではないので、運動は日常的に“ながらエクササイズ”で取り入れています。テレビ見ながら股関節をほぐしていたり、洗い物しながら脚をあげてみたり、歯磨きしながら「木のポーズ」をとってみたり…。ライフスタイルに無理なく取り入れるのが基本です。ストイックになると楽しく続けられないので、「何時にこれをしなくちゃいけない」というのはあえて決めないようにしています。ただし、やるときは短期集中、全力投球です。
――カラダが硬い人でもヨガは始められますか?(三和)もちろんです!硬い方ほどやっていただきたいです。まずは自分に意識を向けることからはじめてみましょう。立ちのポーズであれば両足をそろえて、両足で大地を感じてみたり、重心が左右どちらかに偏っていないか確認してみたり、自分に問いかけて、働きかけること。ヨガはポーズがきれいなことが重要だと思われがちですが、そうではありません。カラダと対話を始めた時点でヨガは始まっていて、ポーズはそれから広げていけばいいんじゃないかな、と。
(三和)その季節で一番おいしい旬の食材を取り入れることを大切にしています。彩りも美しくなって目でも楽しめますし、食卓にいろいろなお皿が並ぶと心が弾みますよね。それから、カラダの声に耳を傾けることも大切。「疲れていると甘いものが食べたくなる」とよく言いますが、それってきっとカラダが欲しているということ。体に入るものだからこそ、なるべく自然の恵みやバランスの取れた食事を意識しています。
――栄養補給についてはどのように考えていますか?(三和)もちろん栄養バランスのいい食事を取るのが理想ではありますが、食事だけでは必要な栄養が摂りきれない…っていうのはきっと誰にでもありますよね。栄養はきちんと補ってあげることが大切です。ディアナチュラアクティブのプロテインは不足しがちな栄養素が含まれているので、食事の補助としての栄養補給にぴったりですね。
――三和さんにとっての“健康”とは?(三和)よく笑うことですね!笑うとおなかもすくし、おなかが減ったら積極的に栄養も摂れますよね。私はどちらかというと考えすぎてしまうタイプではあるのですが、ネガティブな気持ちをポジティブに変換できるよう、たくさん笑ったり、時にはギャグを言ってみたりしていますよ!(笑)
こころが整っていないと健康とはいえません。ライフスタイルにユーモアを取り入れていきたいですね。心とカラダ、心身共に健やかでいるのが私にとっての健康です。
三和さんに教わるのは、バランスのとれた“しなやか筋”へ導く3種類のヨガ。静と動の動きを組み合わせたヨガで、筋力と柔軟性を兼ね備えたカラダをつくりましょう。
【Lesson.1 体幹強化~トラのポーズ】
まずは体幹とバランス力を鍛えるポーズです。
① 肩の真下に両手首、股関節の真下に両ひざがくるようにしながら四つん這いの姿勢に。
② 左脚を床と並行になるところまで上げかかとで見えない壁を押すように、右手を前に伸ばした状態で息を吸います。
③ 息を吐きながらひじとひざを引き寄せます。背中を丸めておなかを奥に引き入れることを意識しましょう。②~③の動きを5回繰り返して静止します。左右交代して繰り返します。
④ 続いてチャレンジポーズ。②の状態から、腕を後方へ回し足をつかんで天井へと蹴り上げましょう。視線は上に向け背骨をしならせて縮んだお腹側を伸ばします。
【Lesson.2 戦士のポーズ~三角のポーズ】
続いては、全身を大きく動かすポーズで代謝をアップ。下半身や体幹にも効かせることができるポーズです。
① まずは脚の裏側全体で大地を感じ、背骨を引き上げるように立ちます。そこから両脚を大きく広げます。両手を広げたときに手首の真下に足首がくるぐらい大きく開きましょう。
② 右脚のつま先が真横になるように向け、左脚のつま先は正面に。手のひらが向かい合うように両手を上げ息を吸いこみます。
③ 息を吐きながら右ひざを曲げ、両手を床と並行になるように下ろしていきます。このときに右ひざの真下に足首がくるよう意識しましょう。②~③の動きをゆっくり5回繰り返して静止します。顔、目線は右手の前方へ。
④ 続いてそのまま三角のポーズへ。手のひらを正面に、右ひじはひざよりも前に。右手の指先が、右足の親指と人差し指のあいだに入るようカラダを倒します。視線は天井に、左手を掲げ、顎と左肩をくっつけていきます。このとき、曲げた方のひざがつま先よりも前に出てしまうとひざに負担がかかるので注意しましょう。左右交代して繰り返します。
⑤さらにチャレンジできる人は両腕を上半身の延長線上にまっすぐに伸ばすポーズにもトライしてみましょう。より体幹を鍛えつつ、脇腹のストレッチ効果も期待できますよ!
【Lesson.3 仰向けのツイストポーズ~ワニのポーズ】
最後に、腰痛や腸ほぐしにも効果があるといわれているねじりのポーズにチャレンジ。リラックス効果も期待できますよ。
①仰向けになり、写真のように90度にひざを曲げた状態で脚を浮かせ、両腕をまっすぐ上に上げて息を吸います。
②息を吐きながら、両ひざと両手が反対方向になるようカラダをツイスト。腹斜筋を意識しながら、カラダが倒れない位置でストップします。息を吸いながら①のポジションに戻し、反対側にねじる動作を各5回ずつ行いましょう。
③最後は両腕を大きく開いた状態で脚を倒します。余裕があれば、ひざとは反対のほうに顔を向けましょう。
④さらにチャレンジできそうな人は、ここで脚をまっすぐに。更にねじりを深め、脚裏を伸ばして柔軟性をアップしましょう。
(三和)運動をした日もしない日も、飲む習慣がつきましたね。ディアナチュラアクティブは味のバリエーションが豊富なのが楽しいです。最近、寒くなってきたので濃いめに作ったココア味をあったかいミルクと合わせるのがお気に入り。レッスン後は、さっぱりと飲めるグレープフルーツ味が飲みやすくて好きですね。
(三和)ディアナチュラアクティブのグレープフルーツ味はクエン酸やミネラルなど、たんぱく質以外の栄養も一緒に摂れるので、運動しない日の栄養補給にもおすすめですね。運動とプロテイン摂取をセットで考えている人が多いので、運動しない日はプロテインを摂らないという人も多いとは思いますが、たんぱく質はもちろん、食事だけでは補いきれない栄養もあるので、飲む習慣をつけることをおすすめします。特に栄養が足りていないと感じた日や外食が続いてしまったときなどは、意識して摂ってほしいですね。
(三和)食事も運動もストイックになりすぎると続けにくくなってしまうので、まずは楽しみながら続けていくことを大切にしてほしいですね。自分の性格やライフスタイルに合わせて行うのが続けるコツです。例えば、「お菓子を食べすぎて栄養不足だな」という日は栄養をきちんと補ったり、「ちょっと食べ過ぎちゃったな…」という日はここで紹介したヨガにトライしてもらったり。甘やかすところと、ストイックに取り組むところの、ちょうどいいバランスを見つけていってほしいですね。
(三和)それから、心身ともに健やかでいられるように、自分らしく、豊かに過ごすことを意識してほしいです。私にとっての豊かな時間は、家族で大声をあげて笑っている時間。今年は特に、笑える時間のすばらしさを改めて実感した一年でした。楽しい時間って心にとってもカラダにとっても一番のサプリです。笑顔で過ごせるライフスタイルを大切にしてほしいですね。
三和 由香利(みわ・ゆかり)
【プロフィール】
ヨガコーディネーター/ヨガ・ピラティス講師
大学卒業後、教職員を経てヨガやピラティスを習得。2006年よりヨガ指導を行う。
2011年のヨガ世界大会では出場5年目にして日本人初のワールドチャンピオンに輝き、以後はパフォーマンスとレッスンのワールドツアーを開催するなど国際的に活躍。また、ホットヨガを日本に広めた先駆者としてTV番組への出演やテキストを発刊。
現在は、テレビや雑誌などのメディアや全国のイベントにも出演する傍ら、パーソナルレッスンから学校や企業での講演まで、活動の幅を広げている。
2021年東京オリンピックでは聖火ランナーとして東京都を走行予定。
著書に、『世界一かんたんに体がやわらかくなるヨガDVD BOOK(宝島社)』『200のポーズがわかるYOGA図鑑(高橋書店)』など。
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